オーナー様は不動産を売却する際、不動産仲介会社に売却活動を依頼する場合がほとんどです。※稀に親族に売却を場合。一般個人宛ではなく、不動産会社に直接買取してもらう場合がありますが少数です。
媒介契約の形態を下記の3種類から選択する事ができます。
一般媒介契約 / 専任媒介契約 / 専属媒介契約
- 一般媒介契約
売却活動の依頼が複数の不動産業者に可能
レインズへの登録義務が必要ない(不動産業者間の専用サイトへの登録義務なし・任意)
業務活動の報告義務がない(任意)
買主を自己発見で仲介会社を通さずに取引する事が可能(途中解約の違約金等が発生しない)
- 専任媒介契約
売却活動の依頼が1社のみに限定
レインズへの登録義務が必要(不動産業者間の専用サイトへの登録義務必須・7日以内)
業務活動の報告が2週間に1回以上で必須
買主を自己発見で仲介会社を通さずに取引する事が可能(途中解約の違約金等が発生しない)
- 専属媒介契約
売却活動の依頼が1社のみに限定
レインズへの登録義務が必要(不動産業者間の専用サイトへの登録義務必須・5日以内)
業務活動の報告が1週間に1回以上で必須
買主を自己発見で仲介会社を通さずに取引する事が禁止(途中解約の違約金等が発生)
ポジショントークなしで、不動産業者目線では、専任媒介契約が一番売りやすいです。
主な理由は2点
自社でのみの売却活動となる。
担当者としては、自社でのみの売却活動となり責任を持って売却成約までの活動をしなければいけないと思いますし、満足の活動を提供できないと他社に切り替えられるリスクがあるので早期売却頑張ります。確りと売却活動をしていく上での提案をしていきます。一般媒介の場合には、他社と同時に売却活動しているので、自社で成約出来ない可能性があり、活動に要した時間が無駄になる可能性があります。また価格見直しの提案もしずらくなります。他社が見直しの提案をしていないのに、自社だけ提案していると売却活動に弱気だと捉えてしまうリスクがある為です。本音ベースでの提案がしづらくなってしまいます。
活動報告が2週間に1回で済む
活動報告は文書かメールにて、売却依頼主に実施しなければならないと宅建業法にて定められています。1件の活動報告書を作成するのに、担当者次第ではありますが、私は20分〜30分かかります。
適当な報告書は勿論提出できません。売却活動を依頼いただいている物件が10件ある場合には、合計で200分〜300分時間を要します。半日程度かかりますね。専任媒介であれば、この作業が2週間に1回で済みます。活動報告は宅建業法で定めらており、大手仲介業者では報告書の書式が定められており、記載内容がフォーマット化されています。確りとした報告書を作成しなければなりません。この時に勘違いしてほしくないのが、報告書を作成する事は必要だと思いますが、活動報告書以外でも必要な報告は出来る営業マンなら電話・メールにて適宜必要な時にしていると言う事です。形式だった報告書を改めて作成する時間がもったいない。報告書を作成している時間があれば、1件でも多く見込み顧客へのアプローチやチラシの配布をしていた方が有意義です。
もしこれから不動産の売却活動を開始される際、媒介契約が迷う事があれば専任媒介を選択いただければと思います。大衆論ではありませんが、ほとんどの方が専任媒介契約を選択されております。
余談ですが、SUUMO、athomeなどで同じ物件が複数掲載されている物件は一般媒介契約で売り出されているケースが多いですが、ほとんど売れ残っています。

大手不動産仲介業者にて働いています。このサイトは個人活動であり、不動産事業についての営利目的としていません。少しでも不動産の購入・売却や、今現在勤務している方、転職を考えている方の参考になれば幸いです。